貧しい家庭に生まれた
モリーは、事故で片足になってしまった父親の批難だけを受けて育ち、反抗的な彼女は周囲からも受け入られずにいた。バイト先で知り合ったダンは、
モリーを誘惑したが、彼女が未成年であることを知ると彼女を捨てた。直後、妊娠に気付いた
モリーは、故郷を捨てる決心をする。シアトルで運良く親切な女性と出会った
モリーは、間借りした部屋で唯一できるキルトを作り、子育てをしながら、事業を拡大して成功した。娘が生まれたことは知らせたものの、両親との溝は埋まらなかった。10年後、
列車事故で父が亡くなり、母が大怪我を負ったという知らせを受けて、
モリーは娘アリエルを連れて家に戻った。出迎えたのは、医師となったダンだった。
モリーの瞳に宿る恐れの謎を解いたダンは、アリエルが自分の娘であることに気付く。ダンには、彼と同じ上流家庭に属する婚約者がいたが、ダンは婚約を解消し、
モリーと結婚すると告げた。そんな理由で結婚などしたくない。しかし、
モリーはずっとダンを愛し続けていた。説得を受けて、
モリーは家を見つけ、新店舗を出す計画を立てた。婚約発表した翌朝、いきなりダンの母が
モリーを訪ね、小切手を切ろうとする。その非難に、ついに
モリーの心は砕け散った。帰ってきたダンは、外された指輪と小切手に気付く。木陰で静かに涙を流す
モリーを見つけて、ダンは胸を締め付けられた。
モリーは、アリエルを連れてシアトルに帰ると告げた。ここにいて、自分が受けた嘲笑と侮辱を、娘に味わって欲しくない。どんなに努力しても、人の評価は変わらないのだ。
ダンはアリエルを両親に会わせた。孫の存在はダンの母に後悔の念を起させる。彼らを連れ帰ったダンは、下らない偏見を持つなら縁を切るとまで言った。母親は謝罪して、冷静に対応する
モリーに歩み寄る努力をする約束をし、帰って行った。だが、
モリーは頑なに結婚はせず、シアトルに帰ると言った。ダンは、それなら自分もシアトルに行くと告げた。
愛する人を得るためなら、何でもすると。大切なのは、
モリーだけだと教え、
モリーは、夢が叶ったことを知った。
激しい気性のモリーは、父親の罵倒や暴力に屈しなかった。モリーが欲しかったのは、抱擁と愛だったのに、母親でさえ夫の怒りを恐れて、モリーを助けてはくれなかった。シアトルから成功者として帰る時、持っていたはずの誇りは、村人の軽蔑に会ってしぼんでいく。結構感動的な話になってます。